熱処理用語の解説

マルエージ     [m05]

析出硬化型ステンレス鋼のように、低炭素でマルテンサイトを生じる鋼を固溶化処理し、その後に行う析出硬化処理をマルエージ、マルエージングといいます。

そして、このような目的で製造される鋼を総称して「マルエージング鋼」と呼ばれます。

鋼が硬く強くなる仕組みには、固溶、析出、転位、分散などがあるとされ、通常は焼入れ鋼のように固溶および転位によるマルテンサイト化での強度アップが一般的ですが、マルエージング鋼ではNi,Co,Mo,などを多量に含有させて、熱処理ではそれを固溶化させたのちに時効によって強度を上げる方法を用います。

これは析出強化の一つです。

日立金属のマルエージング鋼の例

マルエイジング鋼では、固溶化処理後のオーステナイト状態では比較的軟らかくて加工しやすく、炭素量が低いので溶接性に優れるなどの特徴があるので、機械加工後に時効処理をして硬化させるという方法を取ります。

PR

一般的な特徴としては、①硬くて、じん性や延性が高い ②高温特性が高い ③加工硬化性が低く、溶接性にすぐれる・・・等が挙げられます。

工具レベルの高い硬さが得られるものもあり、さらに、いろいろな特徴のある鋼種ですが、鋼材価格は非常に高価です。また、炭素量が少ないので、硬さが高くても、刃物などにした場合の耐摩耗性は工具鋼に比べると低いので、工具としての用途は限定されます。


PR

↑記事のTOPに戻る


(来歴)R1.8 見直し  R2.4 CSS変更   最終確認R6.1月

用語の索引

あ行 あいうえお
か行 かきくけこ
さ行 さしすせそ
た行 たちつてと
な行 なにぬねの
は行 はひふへほ
ま行 まみむめも
や行 やゆよ
ら行 わ行 らりるれろわ

PR





その他の記事

鋼の熱処理について

この熱処理について教えて下さい

ソルトバス熱処理

せん断刃物技術の基礎

↑記事のTOPに戻る